合コンの前に……パート2
※)合コンの前に……パート1の続きね。
ヤ・ヤ・ヤク×が、戸を開こうとするのだ!
が、チェーンをしていたことが幸いした。
ヤク×が、いくら頑張って戸を開こうとしても開かないのだ!
……このとき、チェーンが「黄金色」に「輝いて」見えた。
たとえると、普段は、ブロンズ聖闘士なのに、セブンセンシズを感じたら、ゴールド色に輝くアンドロメダ瞬の「ネビュラチェーン」の「黄金色」に見えた。
今まで、これほどチェーンに感謝した瞬間はなかっただろう。
しかし、安心したのは、束の間。
ヤク×は、「オイ!ワレ!」と叫び始めたのだ。
もちろん、ドスを効かせた声で……
が、オイラも男だ!
ここで、一発、「何か用ですか?私には用はないでしょう?」と「強気」で言ってやろうと思ったんだけど……
※)本当は、チェーンで戸が開かないので、強気になれそうになっただけなんだけど……
「ハヒぃー!」と変な声がでてきてしまったのだ……
オイラは、トコトン、へたれだったようだ……
そんなオイラを無視するように、ヤク×は、重低音の声で「隣の奴、知らんか?」と言ってきた。
???
隣の奴!?ということはオイラじゃないの!?
ということは、ヤク×は、宅配のエロビデオを値切ろうと粘った件で来たんじゃなかったの!?
ヤク×が用事があるのは、隣の奴で、オイラじゃなかったのだ!!
ここで、ようやく、オイラは、悪い夢から覚めることができたのだ。
そうなら話が早い。
ビビリながらも、「隣に住んでいる人ですよね?顔を見たこともありません。」と答えてみた。
すると、意外にも、ヤク×は、「そうか……」と、すぐに去っていったのだ。
ただ、ヤク×は、去り際に、ポツリと「俺はそいつを……」と、つぶやいたのだ。
!!!!!!!!!!!!
そいつに何をするんだ!?
ドスでブスっといくのか!?
それともチャカでズドンといくのか!?
というより、隣の奴は、何をしたんだ???????
というより、ケバイ女は何のために来たんだ???????
……聞きたくても聞けない。
合コンに行く時間になった。
そして、2、3時間が経っただろうか。
合コンに行く時間になった。
ヤク×が待ち伏せしているのでは!?と思ったが、合コン・ファイターだったオイラは、どんな事情でも、合コンを欠席することは許されない。
なので、まだ冬じゃないのに、ニット帽をかぶり、普段はコンタクトなのだが、メガネをかけて、マンションを出ることにした。
が、既にヤク×の姿はなし。
だけど、こんな出来事があった後じゃ、流石の合コン・ファイターのオイラも、合コンに、どんな子が来たのかすら覚えていない。
いつの間にか、合コンは終わっていた。
……不思議なことに、変なことが起きるときは重なるものだ。
スポンサード リンク
変な出来事は、重なるものだ。
合コンから帰ってきたら、マンションの入り口にオバチャンがいた。
そのオバチャン、オイラの存在に気が付かずに、ずっと「これ開けへんわ〜」「これ開けへんわ〜」と何度も何度もつぶやきながら、「手」で、オートロックの戸を開こうとしていた。
しかも、夜の23時頃なのに、なぜか、エプロン姿で、買い物袋を持っていた。
そして、数分後。
オイラの存在に気が付いたのか、そのオバチャンは、その場から去っていった。「これ開けへんわ〜」「これ開けへんわ〜」「これ開けへんわ〜」と、ブツブツ言いながら……
大阪の繁歓楽街Jって……
ちなみに、後日談は次回、「合コンの前に……後日談」にて。